伊坂幸太郎の新刊、『オー！ファーザー』を先週の金曜日に書い、ようやく読み終わりました。
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高校生が主人公で、家に父親が４人いるというお話です。その４人がみんな全然タイプが違いつつくせ者で、読んでいて楽しかったです。自分と違うタイプの人が出てくる部分が面白いのか、鷹さんか葵さんが出てくる部分が私には面白かったです。 この本は元々新聞に掲載されていた話で、１月に映画になった『ゴールデンスランバー』の原作よりも前に書かれたものになり、伊坂幸太郎もあとがきで『ゴールデンスランバー』からが自分の中で書き方を変えた作品らしく、この『オー！ファーザー』がそういうわけでは伊坂幸太郎の変わる前の最後の作品ということになります。確かに、『ゴールデンスランバー』『モダンタイムス』は海外ドラマのような残酷な描写が幾つかあったり、『あるキング』や『SOSの猿』のような若干ファンタジーが入っている作品と比べると、『重力ピエロ』や『ラッシュライフ』のようにしみじみと和めつつ、いい話だったと思います。 伊坂幸太郎の得意なトリックはあまり仕掛けられておらず、読んでいて驚きだったシーンはなかったのですが、それでも是非とも続編を書いたり、ドラマ化したりして欲しいと思うぐらい、この家族のやりとりが読んでいて楽しかったです。
