先日、文庫になったので購入した『
鹿男あをによし』を読み終わりました。数年前にドラマでやっていて、玉木宏や
綾瀬はるか、たべみかこが出ていたものです。ドラマも面白く、同じ著者が書いている『鴨川ホルモー』も面白かったのでぜひ原作版を読んでみたくなり、文庫になったのを機会に読む事にしました。
内容は大体ドラマと同じ、というかドラマが忠実に作ってあった様なのですが、変更点としては、
・藤原先生(
綾瀬はるか)が
原作では男性
と言うのが一番でかいです。なので主人公の恋愛話は無く、そもそも一緒に事件を解決するような活躍はしてくれません。主人公の秘密も共有しません。脇役の友人Aという感じです。
後は下宿先のお婆さんの家がドラマではあをによしという居酒屋でしたが、この設定も原作ではありません。じゃあ「あをによし」って何よ?って思ったんですが、文庫版のあとがきをドラマで教頭リチャードを演じていた
児玉清さんが書いており、奈良にかかる枕詞ということらしいです。
話は展開も含めてドラマとほぼ同じで、奈良の女子高に赴任してきた主人公が鹿に話しかけられ、なんやかんやのトラブルに巻き込まれながらある大事件を解決しようとするお話です。なので、ドラマで十分満足した、という人なら読まないでもいいですが、小説で読み直すことであの世界観をさらに味わいたいとか、そもそもドラマを観ていなかった人には非常に面白い小説としてオススメできます。興味のある人はぜひ読んでみてください。