伊坂幸太郎の新刊「死神の浮力」が先日出たので買って読み終えました。 「死神の精度」の続編ですね。前は短篇集だったのですが、今回は1冊で1つの話をやる長編になっています。
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2013/07/30
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (4件) を見る
前の話、ほとんど忘れちゃったんですよね。主人公の性格とかは覚えているんですけど。 映画版も見たので、金城武のイメージがついてしまいました。設定では毎回姿形を変えているということになっていますが。
全体的な感想
主人公は死神の千葉なんですが、焦点が当たるのは幼い娘を殺された夫婦がその復讐するという重い話で、さらにその敵役が「グラスホッパー」「マリアビートル」などの殺し屋バトルのほうにむしろ出るべきだろってぐらいに極悪で計算高いので、死神の精度みたいにほのぼの読める感じじゃないですね。その極悪な敵と主人公の千葉の行動のずれっぷりがいまいち噛み合ってなくて、ちょっと不協和音な感じがしました。
千葉は「死神の精度」を同じくターゲットが死ぬまでの1週間を見届けるというだけなので、復讐が成功しようが失敗しようがどちらでもいいんですが、要所要所で千葉さん無双したり、逆に邪魔したりしてていまいち何がしたいのかよくわからないまま、最後はいい感じに解決する話でした。死神が積極的に解決しようとすると間違い無く解決してめでたしめでたし、となってしまうのでその意味では予想がつかなくていいのですが、いまいち読んでてやきもきさせられる感じがありましたね。
まとめ
「死神の精度」の内容を忘れてしまったので、再読したいですね。今ならKindleでも出てるみたいですし。